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日々の出来事

2018/08/17

アグリツーリズモ「Quisisana」

ポンペイ遺跡とさらに南に行くためにローマからナポリへ移動した。ナポリから30キロほど南に下がったカステッラマレ・ディ・スタビア(Castellammare di Stabia)という田舎の町。ナポリ湾に突き出した半島の海岸線を少し先に進むと、カンツォーネ『かえれソレントへ』と歌われたソレントがあり、半島の裏側には日本の映画の舞台にもなった世界遺産の町アマルフィがある。

半島の付け根にある山の中腹、別荘地のようなあまり民家のない石畳の坂道でヤギの出迎えを受け、すこし登っていったところに私たちの宿「Quisisana」はあった。オリーブの栽培をしているアグリツーリズモだ。レストランもしているらしいが、こんな山の中まで食べに来る人がいるの?


お茶をいただいた。「日本のテレビが取材にきたのよ。」と日本から送られたDVDを見せてくれた。あら!この映像見たことあるわ!「二度目のナポリ」って、NHKの番組だよね。あー、目の前にいるマンマが写ってる!!このアグリツーリズモでトマトの収穫してトマト絞って、トマトソース作って、食べてる!パパが「後でトマトソース作るよ」って、見せてくれたトマトはこちらのページに。2度目のナポリまるでそのまま。(笑)

夕食まで時間があるしまだ明るい、近くを散策することにした。と言っても街ではないので、近くにお店があるわけでもなんでもない。運動がてら山に続く道をひたすら歩いてみることにした。宿の飼い犬がずっと道案内をしてくれた。舗装がボロボロだったり、石畳が敷かれたり、石垣が組まれたり、ゴミが捨ててあったり、かつては観光地かそれとも要塞だったか、想像をめくらしながら歩いた。九十九折の道はいつまで歩いても終点が見えない、同伴のワンちゃんも歩みを止めて、引き返し始めたので、この子の生活圏はこれで終わりなんだなと、引き返すことにした。
最後の日に分かったのだが、この山の頂上にはロープウェイが繋がっていて、やはり観光地だったのだ。冬休業中で、私たちの帰る日がロープウェイの試運転だった。

Quisisanaの部屋から見た風景。向こうに見える山がベスビオ山、その裾野にポンペイ遺跡、手前の街並みがカステッラマレ・ディ・スタビア(Castellammare di Stabia)。
あまり天気に恵まれず、ベスピオ山の全景が見えたのもこの写真だけ。同じ場所からの夜景も素晴らしい!

夕食は8時、私たちの泊まる部屋から外に出てレストランに入るので、部屋の窓とは違う方角に風景を眺めることができた。偶然登った月が辺りを照らし幻想的な雰囲気を出していた。山の中腹で光るオレンジの明かりはここに続く道路の街灯のようだ。

Quisisanaにはローマから着いた日、プロチダ島に行った日、ポンペイに行った日、そして、マテーラに行って戻った日と4泊すごした。山の中だからここのレストランでマンマの作ったシンプルな食事をいただいた。そして、この山で採れたオリーブで作ったオイル、桃のジャム、はちみつそしてワインをお土産に分けてもらった。
とっても、贅沢な時間を過ごした。

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